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炉心プラズマ研究部
JAERI-Conf 2000-004, p.140 - 0, 2000/03
本報文集は、1999年10月12-14日に日本原子力研究所那珂研究所において開催された標記第6回会合の報文を収録した。この会合は、これまで「核融合研究における粒子」というタイトルで、キエフ(1989)、アスペナス(1991)、トリエステ(1993)、プリンストン(1995)、及びアビンドン(1997)で開催された会合に引き続くものである。今回の会合では、粒子物理、高速イオンの輸送現象、高速イオンによる核融合プラズマへの効果、高速イオンの集団現象などの高速イオン研究に加えて、新たにディスラプション時の逃走電子、及び高速粒子に関するプラズマ診断法を対象テーマとした。出席者は60人を上回り、27件の口頭発表(うち招待講演8件)と19件のポスター発表があった。この報文集は、これらの研究発表のうち37件の論文を収録した。
原野 英樹*
JAERI-Research 97-060, 132 Pages, 1997/09
プラズマ中の高速イオンの挙動解明は核融合炉実現のための必須条件であり、トリトン燃焼はそのための最も有効なアプローチの一つである。本研究ではトリトン燃焼の時間変化測定のため、指向性DT中性子検出器シンチレーションファイバ検出器を開発し、JT-60Uに設置した。本検出器は耐放射線性に優れる他、核融合放射線場からDT中性子のみを高時間分解能、かつ高ダイナミックレンジにて選別し測定するという特長を持つことを各種性能試験により確認した。またJT-60Uにて本検出器により測定した放電中のDT中性子発生率の時間変化をOFMCコード等を用いて解析した結果、トリトンの減速過程は古典的減速モデルに従うこと、トリトンの古典的輸送過程はリップル輸送に支配されること等、高速イオンの挙動に関する幾つかの有益な知見が見られた。
伊藤 久義; 河裾 厚男; 大島 武; 吉川 正人; 梨山 勇; 谷川 庄一郎*; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Physica Status Solidi (A), 162, p.173 - 198, 1997/00
被引用回数:132 パーセンタイル:97.83(Materials Science, Multidisciplinary)立方晶炭化ケイ素(3C-SiC)半導体における点欠陥の構造及びアニール挙動を明確にするために、化学気相成長法によりSi上にエピタキシャル成長させて作製した3C-SiC単結晶試料に1MeV電子線並びに2MeV陽子線等の高速粒子を照射し、照射試料の電子スピン共鳴(ESR)、光励起発光(PL)、陽電子消滅(PAS)測定を行った。この結果、Si単一空孔、C単一空孔/空孔-格子間原子対等の複数の3C-SiC固有の欠陥構造の同定に成功するとともに、それらのアニール挙動を明らかにした。さらに、これらの点欠陥が3C-SiCの電気特性や光学特性に与える影響を、ホール測定及びPL測定結果を基に議論するとともに、現在までに報告された研究結果とも対比して論術する。
大塚 孝治; 原田 吉之助
Phys.Lett.,B, B121, p.106 - 110, 1983/00
重イオン核反応に於ける高速粒子放出を前平衡過程として記述する。軽い重イオンの入射粒子と、重いターゲットの間の核反応が、〔入射エネルギー〕/〔入射原子核の質量数〕≦10MeVのエネルギー領域で考えられた。このような核反応で放出される、陽子、アルファ粒子、重陽子、及び三重水素原子核のエネルギー・スペクトルが計算された。この計算は、エキシトル模型を拡張することによって行われ、核融合反応を完成させるのに必要な時間が無視できる程短くはない、という事も考慮されている。一例として、N+Taの反応が入射エネルギー=115MeVの所で調べられ、実験の粒子放出スペクトルの形状がよく説明された。